福井県ブロック協同組合

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ブロック塀の特徴 feature

ブロック建築は、世界では歴史が証明する実績を残しているが、我が国では組積造の地位が低くブロック建築もあまり高い評価を受けることなく変遷してきた。これからの時代におけるブロック建築のあるべき特徴的な姿を示す。

循環型社会

循環型社会とは、天然資源の消費を極力少なくし、資源の循環的利用を促進、廃棄物などの発生を抑制、並びに廃棄物を適正に処分することで環境への付加ができる限り低減される社会のことをいい、地球規模で取り組んでいる課題である、この状況をブロック建築に置き換えると、ブロック建築は循環型社会の形成に多大な貢献をしていることが分かる。

  • 木

    消費量削減

    施工において、仮設材料の使用が極めて少なく、組積するブロックは既製品として一個単位で調達可能なので残材とならず、組積工事に使用するモルタルは必要量のみ現場で製造するので無駄が生じない。また、ブロックは、空洞部にコンクリートを打ち込むだけで鉄筋コンクリート建造物と同様の建物となるので型枠が不要となり、天然資源の木材を使用することがないエコな建材である。

  • 砂時計

    廃棄物等の発生の抑制

    ブロックは、腐らない、変質しない素材であり、長い年月にわたり建物として使用することができるため、社会全体として廃棄物量が少なくなる。また、ブロックは、内部に空洞を有するため、廃棄された後の破砕により廃棄物としての容積が減少する。

  • 木

    資源の循環的利用

    ブロックの原料として資源の循環的利用が推進され、セメントには廃棄物の使用が明確な高炉セメント、エコセメントの使用が認められ、実はポルトランドセメントの原料としても多くの廃棄物が使用されている。一方、ブロック建築を解体した廃棄物は、破砕処理などの後、再生骨材として路盤材や埋戻し材などの再生資源として使用可能である。

くらし・生活 再資源化

安全・安心

我々は、日常はもとより災害時にも安全で安心な生活を求めている。ブロック建築は、法律的に確立された構造であり、物理的および科学的要因による劣化に対する抵抗性(耐久性)に優れ、火災、地震、津波、台風などの災害にも強く「倒れない」、「燃えない」、「流されない」という防災建築としての機能を有している。

造形性

ブロック建築は、自然素材で作られるブロックのもつ素朴な味わい、組積体が表現する力感かつ安定感のあるパターンなど、優れた造形性を有している。

ブロックとは

塀や建物の一部として使われるブロックは、コンクリート製品のひとつで正式には「建築用コンクリートブロック」といい、土木用のものとは用途、形状共に分けられている。
ブロックの特徴としては次の事項が上げられる。
(1)即時脱型方式で大量生産できる。
(2)比較的安い。
(3)型枠をほとんど使わずに工事できて、地球環境に優しい。
また、ブロックは主にセメント、骨材(砂・砂利)、水で構成されており、次のような手順で製造する。
練混ぜ→形成→養生→検査

ブロックの種類と性能

ロックの種類や性能は「JIS A 5406 建築用コンクリートブロック」に規定されている。

断面形状による区分 外部形状による区分 寸法精度による区分(記号) 圧縮強さを表す記号 浸水性による区分(記号) 化粧の有無による区分
空洞ブロック 基本形ブロック
基本形横筋ブロック
異形ブロック
普通精度ブロック
高精度ブロック(E)
08,12 普通ブロック あり
なし
16,20,25,30,35,40 普通ブロック
防水性ブロック(W)
型枠状ブロック 基本形ブロック
異形ブロック
20,25,30,35,40,45

※圧縮強さを表す記号については08はA、12はB、16はCとしてもよい。

断面形状による分類

ウェブ フェイスシェル

ブロックの断面形状には空洞ブロックと型枠状ブロックがある。
空洞ブロックはフェイスシャルとウェブとで構成し、主に空洞部に充てん材を充てんして使用する。
型枠状ブロックは空洞部分が大きくて縦横の穴が繋がるような形状となっており、その空洞に充てん材を全充てんして使用する断面形状のブロックである。また、特に表面に凹凸など化粧のついているものを化粧ブロックと呼ぶ。

外部形状による分類

基本型ブロック 基本型横筋ブロック 異形ブロック(隅用)

ブロックの断面形状には空洞ブロックと型枠状ブロックがある。
空洞ブロックはフェイスシャルとウェブとで構成し、主に空洞部に充てん材を充てんして使用する。
型枠状ブロックは空洞部分が大きくて縦横の穴が繋がるような形状となっており、その空洞に充てん材を全充てんして使用する断面形状のブロックである。また、特に表面に凹凸など化粧のついているものを化粧ブロックと呼ぶ。

寸法精度による分類

ブロックは寸法精度によって普通精度ブロックと高精度ブロックに分かれる。
寸法精度は、普通精度ブロックは長さ、高さ、厚さに±2.0mmであり、高精度ブロックは長さ±1.0mm、高さ±0.5mm、厚さ±1.0mmと規定されている。

圧縮強さによる分類

ブロックの長さ×正味厚さを全断面積とする

ブロックは正味断裂に対する圧縮強さにより分けられていて、従来から一般的に呼ばれるA、B、Cという呼び方はそれぞれ、表6-1の圧縮強さを表す記号08、12、16に相当する。圧縮強さを表す記号08、12および16のブロックは、空洞部分を含む全断面で試験をしてもよいことになっている。そのため、全断面積で算出した圧縮強さは、空洞部分を除いた正味面積から算出した圧縮強さの約半分の数値となる。

透水性による分類

ブロックは透水性能によって普通ブロックと防水性ブロックに分かれる。
ブロックは、基本的には水に接する部分には使用しないことが原則であるが、防水性ブロックは、ブロック造建築の水回りなどに使用する。

受入検査

現場でのブロックの受入検査は、設計図または特記仕様に適合するものであるかどうか、種別、形状寸法、外観(ひび割れ、欠損等)、気乾かさ密度、圧縮強さ、透水性、吸水率等の項目を確認する。外観については運搬時の損傷も考えられるため、目視での確認を行うこととするが、その他の事項についてはJISに規定されている方法または試験成績表(ミルシート)との照合でもよい。