ブロック塀の診断 Diagnosis
診断のポイント
-
「安全なブロック塀」とは、どのようなものですか?
何がおきても「瞬時には倒れない塀」です。「瞬時には倒れない塀」とは、地震や台風などによる大きな横力を受けても、一瞬にして倒れたり飛び散ることなく、避難するための時間や空間が確保される、粘り強いブロック塀です。
「ブロック塀の安全対策」とは、どのようなことですか?
「ブロック塀の診断(安全点検)」を行い、安全性を判断し、倒壊するおそれがあるものには、転倒防止対策を講じることです。
「ブロック塀の診断」は、手軽にできますか?
ここに示している「ブロック塀の診断」は、一般市民の方を対象にして作成されていますので、手軽に診断できます。このブロック塀の診断結果は、あくまでも目安です。正確を期するためには、専門家による精密診断(注1)を実施してください。
-
-
ブロックの各部分
-
ブロック塀の高さの測り方
- (注1)精密診断
- たて筋の間隔、基礎の形状や根入れ深さ、地盤の耐力を確認すること
- (注2)根入れ
- 基礎の地中に埋め込まれている部分。
- (注3)擁 壁
- 急斜面の土の崩壊を防ぐための垂直な壁。
-
- 診断に当たっての
アドバイス -
(1) 建築後約20年経過すると、壁体内部の鉄筋にさびが認められるようになり、抵抗力が弱くなります。
(2) 建築後に高さ方向の増積みをすると、全体のバランスや鉄筋が上下につながらない等の問題が生じます。
(3) ブロック塀は自立構造物として設計されています。土圧や他の構造物からの力には抵抗できません。
(4) 擁壁(注3)や玉石積みの上のものは、基礎の抵抗力不足や落下時の衝撃などにより、危険性が高くなります。
(5) 鉄筋の有無は、感度の良い方位磁石をブロック塀に近づけたときに、針が振れることで確認できます。
(6) 耐力診断には、危険を伴うことがあります。周囲に人がいないことを確認し、必ずブロック塀を押してください。
安心なブロック塀の提案
-
平面的に工夫する
L型やT型の平面を持つ壁体は、地震や風による転倒力に対する抵抗力が向上します。
道路境界より離す
ブロック塀を道路境界より離すと、ブロック塀の転倒による被害を少なくすることができます。